Kisssh-Kissssssh映画祭2013レポ~あの日の加太へ逆回転(日中会場編)~

 

こうブログを書いていると本当に映画祭が終わったんだなあという実感が沸々と湧いてきます。

立派に遺影をぶっ立てるために筆をとります。

 

2013.9.21 Sat.~2013.9.22 Sun.
僕らの青春大炸裂

 

 

カフェ・ド・マルシェ

 

まず、動線的に一番接点が多かったであろうカフェ・ド・マルシェから紹介します。

 

 

こちらは昔元喫茶店として使用されていた場所です。ここではコンペティションを勝ち抜いた選りすぐりの自主制作映画を上映しました。

 

 

中はこんな感じの雰囲気です。先日のブログのようにどこか教会チックな家具や壁がありました。うーん、ざっつ異空間。コンペの審査で一回観たことがある作品なのですがこの空間で上映されると、全くの別物に見えました。あの時、聞いたあのセリフが、このカフェ・ド・マルシェによって、違って聞こえてきます。

 

北丁自治会館

 

自主制作映画はここ以外にも北丁自治会館でも上映しました。

 

 

野外上映会場のすぐ近くということもありここは作戦基地としても機能していました。会場は畳に座布団とこれまた奇妙な空間!!座布団を尻に敷いて観る映画もなかなか乙なものです。

 

 

各作品上映終了後は監督の方々によるトークも。撮影の裏話、思いを話され会場は終始和やかな雰囲気に包まれました。

 

向丁自治会館

 

今回、若手ミュージシャンと新進気鋭の映画監督のコラボイベントMOOSIC LABからも多数招待作品がございました。ここ向丁自治会館では『PRIDE』『メロディ・オブ・ファンハウス』『GREAT ROMANCE』『トムソーヤーとハックルベリーフィンは死んだ』と革命的3Sムービー(処女が集まって作った処女性に関する処女作)あの娘が海辺で踊ってるを上映致しました。

 

 

1階では加太漁協組合の皆様による蛸壺、刺し網の展示もありました。なかなかワイルドです。

 

 

さらに 『トムソーヤーとハックルベリーフィンは死んだ』出演の前田多美さんがサプライズ来場してくださりました。ちなみに駅まで迎えに行った大下はその可憐な姿にどぎまぎしっぱなしだったとか…。

 

 

 

 

旧ボーイスカウトハウス

 

ここは今回の会場の中で一番趣があり、心ときめかせる場所でした。

元々は紡績関係の工場でした。その後、ボーイスカウトの方々のために使用されるようになりましたが、時代とともに今のような空き家になりました。1階と2 階があり、特に2階には当時の工場を彷彿とさせるような道具が多数存在します。

 

 

 

2階では向丁自治会館同様、MOOSIC作品、『あの娘はサブカルチャーが好き』『アナタの白子に戻り鰹』 を上映しました。こんな会場で自意識の不良債権、ハイパーにゲスい「あの娘はサブカル~」をやっていいのか、怒られやしないか一抹の不安を覚えましたが意外と評判が良かったです。とある70代のお姉さまは「自分の娘がそんなかんじ(ビッチ)だから思わず感情移入してしまった」とおっしゃっていましたw。

 

 

高木駿一氏によるイン スタレーション(映像芸術)作品
な裸べるだけ -6- kisssh kisssssssh MIXもありました。

毎回異なる参加者たちが別々の場所で撮り下ろした一週間分の日記映像を、分割画面で一つのスクリーン上に並べて一気に上映してしまうという、画と音と日常とが相互に関連し合いぶつかり合う至福の映像体感作品です。

旧ボーイスカウトハウスの会場に溶け込み、自分の既存の視点が瓦解していく音を聴くことが出来ました。

 

1日目には和歌山大学観光学部米山教授と映画評論家森直人氏によるトークイベント「映画と音楽から考える芸術文化」を行いました。

自分が企画にだいぶ携わったのにほとんど聴講することが出来ず涙で枕を濡らしましたとさ…。観たかった聴きたかった教養の応酬。

 

 

また地元の方々によるカフェブースや展示ブースがあり、盛りだくさんでした。
充実し過ぎでもはや怖いレベルです。ここは加太の中で一番引力あるなとしみじみ思いました。

 

新出の井田亭

 

ここは一番最初に「午前十時の掃除祭」を行ったところです。いわば僕らの原点です。今回は1日目は駄菓子屋、2日目はパン屋として営業されていました。

 

 

それと同時に特別招待作品の上映を行いました。関西の大学生による映画研究団体「シネック関西」の作品、和歌山の現役小学生の岳丸監督による映画作品、カメラマンであり、映画監督である三浦洋人氏による短編作品を上映致しました。

 

 

映画を真剣に観る子供たちはなんて美しいのでしょうか?
僕は早い時期でピンク映画とか観ていたんでその眼は淀んでいたでしょう。

 

加太春日神社

 

こちらは本殿並びに棟木14枚が国指定重要文化財されている由緒正しき神社です。桃山時代の建築様式と彫刻が当時の様子を伝えています。

 

 

えび祭りをはじめとした加太の文化展示、自家製すだちスカッシュ、自家製黒蜜ジンジャーにどう考えても脳天揺さぶる美味しさを持つフード…最高に贅沢な場所でした!!

 

 

おさかな創庫

 

こちらは元養殖所の施設で、今はイベントスペースとして使用されています。
今回は地元加太の漁師の皆さま、奥様方が当映画祭を盛り上げるべく、新鮮な海の幸を使った料理、かき氷やフランクフルトを振舞って頂きました。本当に感謝です。

 

 

そしてなんといっても目玉は山田エリザベス良子さんとおとぎ話の有馬さんの弾き語り!!
共にMOOSIC作品に出演されたアーティストで、上映前後に映画で使用されていた楽曲を聴けるなんてなんとも贅沢なんでしょうか!!

 

 

二人でかき氷を食べ回しながら演奏するというお茶目な演出を織り交ぜつつライブの時間は過ぎていきます。

いやあもう至福の時間ですよ。自分が企画したイベントに、自分が滅茶苦茶好きなアーティストが来てライブをするなんてこんなに嬉しいことはありません。この場を借りてカミングアウトするとこの時間ライブばっか観ていて大して仕事をしてませんでした!!反省!!!

 

なんだかエクステンションマークが多用しまくりましたが本当にエクステンションマークが絶えない2日間でした。感動と驚き、そして焦燥感のカーニバルでした。ただ、トラブルやパしられる度にクロスバイクをこいで加太の町を駆け巡るこの感じは嫌いじゃなかった。

そして日は落ち、夜がやってくる。
(続く)

ライタープロフィール

Naoto Oshita
Naoto Oshita
自意識がスパークしているしがない会社員です。