Kisssh-Kissssssh映画祭2013レポ~あの日の加太へ逆回転(準備編)~

時の流れ恐ろしや。
早くもKisssh-Kissssssh映画祭2013から1週間の時が経っています。
こんなこと言うのは傲慢極まりないけど、おそらく多くの皆さまがあの日のことは心に刻みつけられているでしょう。

絶対無二のあの時間は決して「逆回転」できないけれど、写真とチャラけた文章でplaybackできたらと思います。

 

2013.9.19 Thu.~2013.9.20 Fri.  悪ノリでここまで来てしまった~直前準備~

 

 

「海辺で映画観れたら最高じゃないか!?あ、でも昼間暇になるから空き家で映画上映もしようぜ」

そんないい歳した大人たちの世間話からこの映画祭がはじまり、それに僕が巻き込れた次第です。

しかし「妄想するのは幼稚園児でもできるけど、カタチにするのは血反吐出るほど大変だ」

そんな当たり前のこと100回位思い知らせれたこの数カ月間でした。

ただ、可笑しな話が僕らは別に劇場や配給会社に勤めていたわけでもなく、映画祭や野外上映でさえ観たことがありません。

そのうえ、和歌山市の人間であっても、「加太」の人間でもなく、地元の方からしてみればヨソ者であり、異物でありました。

だからこの映画祭、本当に脈絡ないです。コンテクストの欠片もないです。
いや、“だからこそ”なんですよね。文脈を飛び越えた、逆説的な行為だからこそやる意味があるし、血反吐を出す意味があるんです。僕らには誰からも頼まれていないけど予定調和をデストロイすることを希求されていると勝手に思っていました。

 

 
そんな取りとめのないことを考えつつ準備を行いました。どの会場も元はカフェや紡績関係の工場など映画館として使用されていたわけではないので、DIY精神に基づき会場作りに励みます。

近くコ●ナンやコ●リからダンボールを大量に仕入れ、仮張りをし、旧ボーイスカウトハウスにあった布を大量にお借りし、その上に貼りつけました。

その後、メンバーや知り合いからかき集めて機材や椅子を設置しました。

すると、今まで見てきた「空き家」ではなく、立派な劇場となっていました。一瞬、時間や空間がずれたのかと錯覚するぐらいです。

確かに妄想の一部が具現化し、充足感を感じた瞬間でありました。けど、何故か身体がムズ痒く、照れくさかったのを覚えています。各会場丹念に、会場準備⇒機材設置のルーティンワークを行い、その都度満ち足りた気持ちと照れくささと二つの感情が顔を出してきました。

 

そして、妄想と現実の距離感がなくなる。
明日は本番。
(続く)

ライタープロフィール

Naoto Oshita
Naoto Oshita
自意識がスパークしているしがない会社員です。