上映予定作品紹介特集、続いては2日目にくじら公園にて野外上映される2作品をご紹介!
2日目のテーマは「sea(海)」!!!
ここ加太の最大の資源といえば言わずもがな海(sea)ですね。
新鮮な魚介類も美しい景色も、そもそも生命すべての地元は海ですよね。
海で観たくなるような、実際に劇中に海が出てくるような映画等を上映。
微かにさざ波が聞こえ、潮風香る最高の環境でぜひ!
ビッグ・フィッシュ
(C)2003 COLUMBIA PICTURES INDUSTRIES, INC. ALL RIGHTS RESERVED.
監督: ティム・バートン
出演:ユアン・マクレガー/アルバート・フィニー/ビリー・クラダップ/ジェシカ・ラング/ヘレナ・ボナム・カーター
2003 年/アメリカ/125分/配給:ソニー・ピクチャーズ・エンタテインメント
〈あらすじ・解説〉
死期の近づく老いた父エドワードの看病に里帰りしたウィル。父の得意なホラ話ではなく本当の話を聞きたいというウィルに、父は若き日に巨人と旅に出た話を語るのだが…。ティム・バートン節全開のファンタジックな映像にのせて展開される感動の人間讃歌。貴方の涙が潮風に乗って海に溶けていく事間違いなし。
〈スタッフのコメント〉
ティム・バートンのフィルモグラフィーの中で最高傑作と呼び声が高い今作。当映画祭のセレクションに辺り幾度となく今作を観たが、どうしてもラストで条件反射的に落涙してしまった。それは、父と子の和解というテーマ以上に、映画や物語がこの世に存在する意義を思い知らされるからだと思う。この社会は生きるのにはあまりに世知辛い、退屈過ぎる。そんな世の中の救済として物語やフィクションというものがあるのだ。今作のように「誰かを楽しませたい」という優しさからくるホラ話は、滑稽無糖に思われても、それは現実を変容させ、人間にとっての救いになる。そして、その物語は話者と一体化し、未来永劫語り継がれる…そんな物語の底力を思い知らされる。
あの夏、いちばん静かな海。
(C) 1991 オフィス北野
監督: 北野武
出演:真木蔵人/大島弘子/河原さぶ/藤原稔三/鍵本景子
1991年/日本/101 分/配給:東宝
〈あらすじ・解説〉
聴覚障害者でゴミ収集車の助手をしている茂。ある日、粗大ゴミに出されたサーフボードを拾った彼は、サーフィンをはじめる。その夏、ただ海とサーフボードとあの娘が入れば良かった。北野武監督作品唯一のラブストーリー。キタノブルー”と称される透明感のある映像や省略の妙を是非とも加太の海で。
〈スタッフのコメント〉
北野武監督の映画を殆ど観たので言えるが、僕はまだその良さを分かりきっていない。氏の作品にはわかりやすい作品とわかりづらい作品があると思う。北野映画に初めて触れたのは本作だったが、今思えば全体的にわかりづらい部類に入ると思う。「なんだこりゃ」と思った。今でも思う。だからこそ、ラストのカットの連なりが大好きだ。監督によると、万人受けのための(本意でない)サービスシーンだったそうだし、かの黒澤明も「余計だった」と言うが、あのシーンのおかげで、僕はこの作品から、北野映画にのめり込んでいった。俗な見方で監督にも申し訳ないのだけど、省略に省略を重ねた90分の後にああいうのを見せられるといやがおうでも心揺さぶられてしまう。言い方は悪いけど、まさか北野映画で落涙するとは思っていなかった。それまで省略を徹底しているからこその感動がある。勿論久石譲の音楽は言わずもがな。ここまで言っておいてなんだけど、多くを語るのも野暮な気がするのでとにかく観て頂きたい。海辺で波の音を聞きながら観るこの映画は多分最高なんじゃないかと思うし、正直普通にお客さんとして参加したいぐらいです。