- 9月24日 まちなか会場 -

くじらびと

ひとりの日本人写真家が30年かけて完成した驚異のドキュメンタリー

上映 2日目(9月24日 まちなか会場)
くじらびと


©Bon Ishikawa 2021

銛一本でマッコウクジラに挑むインドネシアのくじらびと。監督石川梵は、自らカメラを駆使し世界で初めて決死の鯨狩りシーンの空撮と水中撮影に成功した。命がけで鯨狩りをするくじらびとの姿、そして生きるために必死に闘う鯨の姿は、生きることとは、命とは、他者の命の上に成り立つ生物の営みとは、という人間にとって本質的な課題を有無を言わせず突きつけるだろう。

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https://kkff2022p.peatix.com/

バリ島から1500キロ東、インドネシア、レンバタ島は生存捕鯨の村として知られる。村にはガスも水道もなく、土地が痩せ、農業が成立しない。村人が生存していくための唯一の頼りは鯨漁。鯨一頭獲れれば村人1500人が2ヶ月は生きていける。400年の歴史を持つラマレラ村の鯨漁にはそういう背景がある。また、釘を一本も使わない伝統の鯨舟づくりは国の無形文化財にも指定され、そこには祈りに根ざした村の文化が刻まれている。獲った鯨の頭骨は感謝とともに海へ戻すなど、アジア的な共生の文化がある。
そんな村の生活をささえ、鯨に挑むくじらびとは村の誇りだが、中でも命がけで銛を突くラマファ(銛打ちの総称)は村の英雄だ。
しかし、2018年に悲劇が起きた。ラマファのベンジャミンが銛打ち漁の最中に事故で死亡してしまう。父イグナシウスは悲嘆にくれ、ショックを受けたラマファの兄デモは出漁することすらできなくなってしまう。
伝統の鯨舟づくり
ラマレラでは海の事故は家族の不和が原因だとされる。舟づくりの名匠グナシウスは家族の結束を強めるため、伝統の鯨舟を新たに造ることを決心した。
鯨舟は、全長12メートル、すべて手作りの木製で、釘を一本も使わず合せ木だけで作られる無形文化財にもなっている伝統の舟だ。
「鯨舟は生きている。だから釘は刺せない。設計図もスケールも使わない。魂と会話しながら造るのだ」と語る名匠イグナシウス。
映画では国の無形文化財にも指定されている3ヶ月に渡る魂の舟づくりを徹底取材。完成までのさまざまな儀式やエピソードを通じて鯨漁にかけるラマレラの民の思いを浮き彫りにする。
事故から一年、そしてイグナシウス家の鯨舟が一年ぶりに出漁。舳先にはラマファのデモ、そして元ラマファの父イグナシウスの姿があった。
そしてついに鯨と対決するときが訪れる。鯨と人間の死闘を舟の中、海中、空から捉えたダイナミックな映像はドキュメンタリー映画史に残る貴重な映像となるだろう。これまでナショジオグラフィック、BBC、NHKなど世界の名だたるメディアがラマレラのドキュメンタリー番組を作っているが、どこも空撮、そして水中撮影は成し遂げられなかった。これは鯨がめったに出ないこと(本作では3年間待った)搖れる小舟の上からのドローン撮影が困難なこと、暴れる鯨の水中撮影が危険なことなどさまざまな要素がある。


©Bon Ishikawa 2021

エクゼクティブ・プロデューサー:広井王子|監督・プロデューサ:石川梵|編集:熱海鋼一、簑輪広二|撮影:石川梵、山本直洋、宮本麗|録音:Jun Amanto|音響:帆苅幸雄|音楽:吉田大致、*はなおと*|歌:森麻季 収録協力ジャパンアーツ|映画題字:山崎秀鴎|Web制作:naga-lab.|オフィシャル・サポーター:山田洋次、関野吉晴、中村征夫、宮崎学、髙橋ツトム、安田菜津紀、石川直樹|2021年|ドキュメンタリー|日本|113分|カラー|ビスタ|5.1ch |助成:文化庁文化芸術振興費補助金(映画創造活動支援事業)、独立行政法人日本芸術文化振興会|製作Bonfilm |©Bon Ishikawa 2021|協力:オフィス・ヒロイ|協賛 産経新聞社、Cinema Sound WorksPanasonic|配給:Bonfilm|配給協力:アスミックエース宣伝:ミラクルヴォ|https://lastwhaler.com/

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